地方会会長挨拶

旅に出よう、血液学の新たな地平へ

第14回日本血液学会東海地方会
会長 渡邉健一郎
(静岡県立こども病院副院長・血液腫瘍科科長)

このたび、2025年5月11日に第14回日本血液学会東海地方会を開催させていただくことになりました。充実した学会になりますよう、全力を尽くして参りたいと存じます。

今まで本学会は毎回名古屋で開催されてきましたが、今回初めて名古屋を出て、静岡市での開催となります。テーマを「旅に出よう、血液学の新たな地平へ」といたしましたが、文字通り一歩外へ、新たな地に旅に出ることになります。血液領域の臨床・研究も、各地域の状況に応じて様々な工夫をして行われていると存じます。そのため、東海地区でも、この地方会が、場所を変えて開催されることに意味があるのではないかと考えました。

血液学の発展は正に目を見張るものがあります。私が医師になりたての頃はまだ不治の病と言われていた小児急性リンパ性白血病も、現在では生存率が90%にまで向上しました。さらに近年、様々な疾患に対して、免疫細胞療法、抗体医薬、分子標的薬など今までとは異なったモダリティの治療法が次々に開発され、難治例の予後のみならず、治療全体の枠組みが変わろうとしています。治療の選択肢が増え、疾患そのものに対する治療と共に、患者さんの生活の質を考慮した治療選択が求められています。本学会が、会員の皆様と共に、このようなダイナミックな「新たな地平」に旅に出て、貴重な学びの場、交流を深める場になれば幸いに存じます。

静岡市は、徳川家康が幼少期と晩年を過ごすなど歴史の舞台となった地です。富士山の絶景を望む日本平、美保の松原をはじめとした風光明媚な景勝地、南は駿河湾、北は南アルプスに囲まれ、多様で豊富な食材を楽しむこともできます。是非多くの皆様にご参加いただきますよう、心よりお待ち申し上げます。

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